エミリの小さな包丁(森沢明夫/角川書店)

エミリの小さな包丁

エミリの小さな包丁

 職場での不倫に疲れ仕事も家もなくしたエミリ、10年以上ぶりに祖父を頼って移り住む。一人暮しの風鈴職人の祖父は、魚を釣ったり近所の人からの野菜のお裾分けをいただいたりしながら、自分で料理していた。エミリは祖父から、まずは包丁の研ぎ方から教え込まれる。
 例によってしみじみと良い人が次々と登場し、美味しそうなものが並ぶ。作者のお話は、本当に読んでいてなんか嬉しくなる。