夜の木の下で(湯本香樹実/新潮社)

夜の木の下で

夜の木の下で

 多感な少年少女のとても微妙な心の中の揺れを描いた短編集。どの作品も着眼点が少し変わっていて、最初は戸惑うが読むうちに引き込まれてしまう。大きな事件があるわけではなく、日常からほんの少し外れたところにある歪みのようなものを感じる。読み終わっても心の中ではお話が続く感じ。