いろは匂へど(瀧羽麻子/幻冬舎)

いろは匂へど

いろは匂へど

 京都を舞台にした、少し大人な恋愛小説。30代独身の和食器屋店主が、ひとまわり以上年上の染物師にアプローチされ、徐々に気になりだす。大人の恋愛小説でありながら、二人の関係が一向に進展しないのは、作者がイケずなのかもしれない。
 「僕じゃ駄目ですか男」はじめ、魅力的な登場人物がそろい、読むのが楽しい。