トオリヌケ キンシ(加納朋子/文藝春秋)

トオリヌケ キンシ

トオリヌケ キンシ

 6つの短編、どれも登場人物は少し変わった病気や性格を抱え、普通に生きることが難しい人たち。周りの理解が必ずしも得られずとても悔しく悲しい思いをする。でも、そんな彼らにも報われる時がくる。お話によっては、何年も経ってからという設定だが、どのお話も「あぁ読んでよかった」と心から思えるほど読後感が暖かい。