平凡(角田光代/新潮社)

平凡

平凡

 もし、あのときそうしていれば今頃は、と思ってしまうことをテーマにした6つの短編。どの作品の登場人物も「もしかしたら」の思いが断ち切れない。本のタイトルが「平凡」となっているが、多くの分岐点と決断の結果が今の人生であり、簡単に平凡とはいえない。