お父さんと伊藤さん（中澤日菜子／講談社）

お父さんと伊藤さん

　５４歳でバイトで暮らす「伊藤さん」と同棲する３４歳の彩、そこに兄の家に居られなくなった７４歳の父が引っ越してくる。狭くてぼろいアパートで奇妙な３人の同居生活が始まる。お父さんの少し困った性格や言動について、過去の出来事からあれこれと語られる部分が、笑えない話でとても楽しい。そんなお父さんと共同生活のできる伊藤さんの性格もかなり変なのかもしれない。