太陽の棘(原田マハ/文藝春秋)

太陽の棘

太陽の棘

 第二次世界大戦後、大学卒業と同時に軍医として沖縄に配属された精神科医。子供の頃から絵を書くのが好きだった彼は、休日のドライブの途中に芸術家集団が暮らす村を偶然見つける。恵まれた環境で育ってきた米国人と、占領下の沖縄で才能はあるが貧しい集団生活をおくる若き芸術家との交流を描く。ありきたりの表現だが、魂のレベルでの人間の交流が心に響く。