島はぼくらと(辻村深月/講談社)

島はぼくらと

島はぼくらと

 島には高校がないため、島の高校生たちは毎日フェリーで高校に通う。島外から若者を島に呼び込み活力を維持しようとする。また、シングルマザーの受け入れにも積極的で全国的にも有名になる。そんな島だが、いいことばかりではなく、大人の世界のいやな部分もあり、高校生たちが、傷つきまた悩む。
 大人への過渡期でもあり、まもなく来る別れへの不安な時期でもある、そんな微妙で揺れ動く高校生たちの心情が伝わってくる。