いつも彼らはどこかに(小川洋子/新潮社)

いつも彼らはどこかに

いつも彼らはどこかに

 身近にいる動物たちを題材とした連作短編、となっているがそれよりも登場する人たちが、みな自分たちの持ち場でそれぞれひたむきに生きてることがとても感動的。本人たちにとっては、いたって普通の毎日を暮らしているだけかもしれない。でも、各短編を読み終わるたびに、なんとも言えない思いが込み上げてきて、一気に読むことができない。
 いつも思うが、文章がとても美しく、読むこと自体がとても楽しい