リカーシブル(米澤穂信/新潮社)

リカーシブル

リカーシブル

 父がいなくなり母の故郷に引っ越してきた姉と弟。小学生の弟は、次々とこれから起こることを言い当てるという予知能力を発揮しだす。地元には、守り神タマヒメさまの伝説も残っており、それらがオーバーラップしながらお話が進む。
 作者一流の、あっと驚くどんでん返しはないものの、長編として読ませる魅力は十分。最初はオカルトものも書くのかと驚いたが、見事に謎解きはされる。