幕が上がる(平田オリザ/講談社)

幕が上がる

幕が上がる

 高校演劇を舞台にしたお話。実績のない高校で全国大会を目指し日々奮闘する。ひたむきさとほんの少しの偶然がそろえば、夢はかなうのではと思えてくるところがすごい。劇作が本業の作者ならではの、お芝居に関する描写はともかく、女子高生たちの会話が頭の中で立体的に動き出す。映像化して欲しいと思うが、自分の脳内のイメージも壊して欲しくない。