カマラとアマラの丘(初野晴/講談社)

カマラとアマラの丘

カマラとアマラの丘

 廃墟となった閉園した遊園地には、動物用の墓地があり、墓守の青年が居るという。噂をきいて訪ねてきた人が持ち込む事件に対し、口はきけないが、人間とも動物とも会話ができるという青年が謎を解き明かしていく。安楽椅子探偵のバリエーションとでもいうべき連作ミステリー。
 謎解きも楽しいが、動物と人間のさまざまな関係が楽しくもあり悲しい。