さようなら、猫(井上荒野/光文社)

さようなら、猫

さようなら、猫

 猫が登場し、お話を展開させる役目を担う短編9編。どれも一筋縄ではいかないお話ばかり。そこに猫が居るだけで、突然何かに気づき、笑い、泣き、混乱する。猫が何かの触媒のようにそこに居る人たちの人間関係を変えてしまう。油断できない短編ばかりで気が抜けない。