夏美のホタル(森沢明夫/角川書店)

夏美のホタル

夏美のホタル

 彼女と二人でたまたま行った山奥で、バス停の前のお店の年老いた親子と出会う。いつの間にか心通うようになり、夏の間はその親子の家で一緒に住むことになる。近所に住む子供たちも交えて、非常に心温まる交流が続く。苦労の無い人生など無く、本当はつらいこともあるはずなのに、いつも笑顔で迎えてくれたお地蔵さん。最後は寂しく切ないが、それでもあたたかい。