アンチェルの蝶(遠田潤子/光文社)

アンチェルの蝶

アンチェルの蝶

 久しぶりに現れた幼馴染が、別の幼馴染の小学生の娘を連れてきて預かってくれという。場末の飲み屋で、世捨て人同然の生活を送っていた主人公の生活に大きな変化が訪れる。
 過去と今とがそれぞれうまく語られていて、暗い話ではあるが妙に淡々とお話が進むところがいい。大阪の雰囲気も良く出ていて読み応えもある。