ばらばら死体の夜(桜庭一樹/集英社)

ばらばら死体の夜

ばらばら死体の夜

 古本屋の2階に住む貧乏な女性の部屋に、この部屋の元住人でもある中年翻訳家が通うことになる。実に奇妙なさびしい感じじわじわとうまく描かれている。おまけに時計を戻しながら、一人称の対象を変えながら、少しずつ事実を明らかにしていく。
 なんか変な感じと思いながら、妙な違和感を楽しみつつ一気に読んでしまう。