月と詐欺師(赤井三尋/講談社)

月と詐欺師

月と詐欺師

 舞台は昭和10年の大大阪。復讐に燃える青年が詐欺師集団と組み、新興財閥を相手に壮大な罠を仕掛ける。荒唐無稽なコンゲームだが、時代を意識した社会性もあり、当時の先端技術を取り上げていたりと、妙に納得できる。お約束通りの展開の部分も含めて読んでて楽しい。