東大寺の特別公開へ行ってきた

 東大寺三月堂(法華堂)の執金剛神像の特別公開に行ってきました。この執金剛神像は、年に一日だけ12月16日に公開される秘仏なのですが、今まで毎年何らかの予定が入ってしまい行くことができていませんでした。来年以降の公開はどうなるか未定とのお知らせを見て、無理やり仕事を休んで行った訳です。

 三月堂は現在修理工事中で、今回の特別公開もお堂の裏に廻って見るという変則的なものでした。仮住まいである急ごしらえのベニアの箱の中に納まっておられたのですが、そんな無粋な周辺とは無関係に、神々しく美しく感動してしまいました。

 仏像に対してこんなことを言うと「美術品ではない」と怒られるかもしれませんが、見る者に思わず頭を下げさせてしまうような、そんな力は仏像のもつ本来の力であり、そのために装飾が施してあるのだと理解してます。
 こう感じたのは私だけではないらしく、来場者からは繰り返しため息が漏れていました。今まで見に来れなかった事を深く後悔するとともに、来年以降も公開されることを強く希望します。

 東大寺では、その他に、開山堂(良弁僧正坐像)、経蔵(校倉つくり)も併せて公開されていましたが、どちらも追加料金が不要と言う太っ腹にも感動です。

 帰りに、以前から気になっていた、廃工場跡の喫茶店に行って見ました。「工場跡事務所」と言う名前です。本当は、金土日と週に3日しか営業してないのですが、特別公開に合わせて特別に店を開けてるとのこと。お店の方に少しお話をお聞きしましたが、昔の建物を補修して新しい用途に使うと言うところが嬉しいですね。