その街のこども(劇場版)

 タイトルに「劇場版」とあるのは、元は今年の1月にNHKで放送されたものがベースになっているからとのこと。阪神淡路大震災から15年という節目に出合った神戸出身の男女が、三宮から御影まで深夜に歩いて往復するところを描いています。
 主演の、佐藤江梨子森山未来はともに当時東灘区に住んでいたということです。役の中でも、当時中1、小4と、実年齢と同じ設定になっています。

 二人は、歩きながら互いに、自分の身に降りかかった当時のこと、その後のことを語り合います。徐々に、また素直に、自分の感情を出すには、夜通し歩くと言う状況がぴったりです。また、ひょっとすると15年という歳月が必要だったのかもしれません。

 大阪でもほとんど東のはずれにすんでいる私にとっては、あの地震ではさほど被害を受けていません。そういう意味では、神戸の方とは受け取り方が違うかも知れません。それでも観ていて思わず泣いてしまいました。京都の映画館でみたのですが、場内では泣いている人が多く居られました。

 この映画、全国公開は来年1月と言うことですが、関西地区先行公開となってます。

(2010/12 京都シネマ