明日の雨は。(伊岡瞬/角川書店)

明日の雨は。

明日の雨は。

 パートタイムで小学校の音楽教師をすることになったピアニスト。割り切って始めたはずが、今時の小学校らしくいじめや学校崩壊など問題を抱えていて、巻き込まれていってしまう。
各短編が「謎解き」のあるミステリーになっているが、熱血漢ではなく少し醒めた主人公が、教師として成長していく過程も楽しめる。

「明日の雨は、明日にならなきゃ降らない」という言葉の意味が、仕事をしていても頭から離れない。