抱擁、あるいはライスには塩を

抱擁、あるいはライスには塩を

抱擁、あるいはライスには塩を

 なんとも不思議な家族を三世代にわたって描いた「家族記」。商社を起こし経済的には成功した裕福な家庭ではあるが、世間とは価値観や習慣の違う人々が集う不思議な家。年代を前後させながら、語り手も変えながら、いろんな側面を順に綴りながら、現代へとたどり着く。
 江國香織の作風が変わったのではと、少し驚くが読み応えあり。